2012年、新卒でレイスグループに入社。スカウトエージェントとして、転職市場に現れない高実績な候補者の移籍交渉や、経営者を相手にした経営ソリューション(経営支援策)提案を行っている。候補者、企業、それぞれからの信頼は厚く、ある候補者は彼に対する評価のあまり、自身の知り合いの学生に対し、レイスグループへの入社を薦めたほどである。

大震災の影響。
ひたすら面接に挑む中でレイスと出会う。

私が就職活動に勤しんでいた頃、東日本大震災の影響を受けて市況は冷え込んでいました。当時の大学4年12月時の就職内定率は、65%だったと記憶しています(2018年12月の就職内定率は94%※リクルートキャリア発表)。そのような環境の中、私は100社以上にエントリーシートを提出し、片っ端から面接を受けていく就職活動を行っていました。もちろん、その大半は面接で落とされましたが、その中で、何とか内定を出してくれたのがレイスでした。
恥を承知で白状すると、レイスの事業内容はほとんど理解していませんでした。ただ、会う社員の全員が、元気に挨拶をしてくれ、はきはきと明るく話し、清潔感あふれる様子、いわば格好良い社会人に見えたことに私は惚れていました。選考中にレイスのことが好きになっており、喜んで入社を決めたのです。

入社早々、落ちこぼれた。
ひねくれていた。

2012年4月、無事に入社を果たしました。最初の3ヶ月間は、ビジネスパーソンとしての基礎を創り上げるための研修プログラムが予定されていました。内容は、営業のロールプレイング、資料作成、業界知識のテストなど。学生時代、勉強を避けていた私は、入社早々つまづきました。成果は同期の中でも下位10%程度。完全に落ちこぼれてしまいました。

研修後、営業部に配属となりましたが、それまでと同様、成果を出すことが出来ず、ミスも続き、上司から指摘を受ける日が続きました。今思えば、全ては自分が招いたことです。しかしながら、小さなプライドが邪魔をして、上司の指摘を素直に受け止めることができず「なんで自分ばっかり……」とふてくされていました。その結果、営業部失格となり、別部門に異動することになりました。

『八つの心得』を道しるべとした。

異動後、当時のマネージャーから、「業績や、スキルの前に、『八つの心得』に目を向けてみたらどう?」とアドバイスを受けました。『八つの心得』とは、過去に社員全員で話し合ったうえで創り上げた、一緒に働く上で持ち合わせていたい項目を並べた行動指針のことです。
『八つの心得』は、卑屈になっていた私に一筋の光を与えてくれました。前述の通り、素直さも前向きさも欠けていた私は、真剣に心得を考えれば考えるほど、そもそも社会人として相応しくないと自覚するようになりました。この時、初めて社会人としてあるべき姿を考えるようになり、自分に対し幾つかのルールを課しました。具体的には、他人や環境のせいにしない、誰よりも明るく元気に過ごす、社内外問わず小さな約束も破らない、等。
そのように注力していると、周囲からも「君の一生懸命さに刺激を受けたよ」や「君の日常の振る舞いのおかげで元気が出るよ」と好意的な評価を受けることが増えました。ようやく私は社会人としてのスタートラインに立ったのです。

若輩者でも信頼を紡ぐことができる。

その後、スカウトエージェントへの異動が決まりました。ただし、私はエージェントとして最年少であり、実績豊富な他エージェントと異なり、自信を持って語ることができる経験はありません。自ずと、何件交渉を行っても、移籍意欲の喚起につなげることはできず、配属後の私の成績は低迷しました。
(自分程度の年齢で、スカウトエージェントなんて不可能ではないのか……)
以前の自分であれば、そう紐づけ、環境を原因にしていたことと思います。しかし、前部署のマネージャーの言葉が胸に去来し、自身の行動に目を向けるように心掛けました。

私は、全ての交渉において、他エージェントの2倍の準備を行うようにしました。経験不足は、事前準備とシミュレーション量で補うようにしたのです。
例えば、ある中堅ハウスメーカーに、大手ハウスメーカーS社からの移籍を実現した成約のこと。企業スペック、ポジション、将来性、年収、裁量等、その数約80もの比較材料を用意し、候補者の英断の後押しをしました。当然、それだけの情報を用意するためには、相当の時間と、双方へのヒアリングが必要となりますが、この試みによって、自分の提案の説得力を高め、成功につなげました。

もう一つ私が大切にしていることがあります。それは、顧客、候補者にとって有益なサービスであれば、諦めることなく最後までサービス提供することです。ある時には、十分な比較も行わずにスカウトに反対された候補者の父親を説得するために、はるばる遠方のご実家まで足を運んだこともあります。

実は、10月から仙台オフィス勤務となりました。元々、エージェントに配属となるタイミングで名古屋オフィスに転勤しており、地方拠点の拡張に対しても、強いこだわりがありました。地方は、都心部以上に、優秀な人材の獲得に苦慮しており、またスカウトサービスの存在も知らず、組織拡大に手をこまねいている経営者が多く存在します。東海エリアで取り組んだように、東北、北海道の経営者にスカウトの有用性を説き、自分が地方創生の一翼を担うんだと、ワクワクする未来を考える毎日です。